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ちょこっとコラム

JIA証券の『ちょこっとコラム』では、証券投資に関連する様々な情報や、雑学に至るまで、コラム形式で分かりやすく解説していきます。証券投資初心者の方にも今後の参考にして頂ければ、幸いです。

2020年4月21日

第11回『バブルの検証』

1987/10 ブラックマンデー

きっかけは1985年9月のプラザ合意(ドル安への協調介入合意)。
主要国の為替への協調介入により急速な円高ドル安となった。その後1ドル120円台まで進んだ過度なドル安を懸念して87年2月にルーブル合意がなされたが、貿易収支不均衡の是正が継続されることでドル安が続き、米国景気への懸念から株式暴落へと繋がった。
 景気が好転していく中で、円高への対応として続けた低金利の維持が資産バブルを引き起こし、無理な投資態度が続いたところに株式市場の変調が起きた。

1989年末 バブルのピーク

87年には日本とドイツに世界景気機関車論が台頭し、金利引き上げを見送ることで景気を持続させると共に株価を下支えし、88年3月には87年9月の高値を抜けた。
 当時も資産バブルを懸念した利上げ論が増していたが、景気減速懸念から利上げが遅れ、89年末に株価はピークを迎える。

その後、景況感の悪化と共に90年初から断続的に株価は下げ続け、92年、98年、2003年と下値を切り下げ、2003年春に漸く底値を確認した。不動産のピークは91年春。
 97年からはアジア新興国を中心とした通貨暴落に見舞われ、翌年には新興国債券(所謂ジャンク債)や株式のボラティリティーにレバレッジをかけた投資などで大掛かりな投資をしていたLTCM(ロングタームキャピタルマネジメント)社が破綻。

1999年 ITバブル

90年代後期はIT企業の勃興期であり、ドットコム・バブルとも呼ばれる。
 まだ利益の出無いIT関連企業に対し投資指標すら無い中で、売上高倍率と言った新たな目安をもとにドットコム(.com)とついていればIT企業とされ、実態を上回る株価が付与されたことに対する巻き戻し的な株価下落。2000年からの僅か数年間で100分の1以下にまで下落した銘柄もあり、将来性や収益性の乏しい銘柄は次々と市場から姿を消した。

2008年9月 リーマンショック

始まりは2003年頃から膨れ始めた米国サブプライムによる不動産・金融バブル。
 返済能力の低い債務者に対する不動産融資サブプライム(「プライム=優良」では無いの意味)が膨れ上がり、2006年末にはピーク感があったが、2007年7月のBNPパリバ傘下の投資ファンドの解約停止措置により流動性枯渇への懸念が引き金となり株価が下落。
 サブプライム関連の債権の回収懸念が広がり、結果としてリーマンブラザーズ証券の破綻により金融市場の流動性が止まり、金融危機へと発展した。

2020年2月末からの暴落

所謂コロナショックと言われているが、今年2月までの米国株式市場は、2017年の大型減税、及び2019年の断続的な市場金利引き下げにより米中貿易戦争によるダメージを覆い隠して約1.5倍まで伸びきっていた環境下で発生したと考えられる。
 米国株式市場は2016年末時点で既に中国の景気悪化懸念からも回復し、景況感の持続と共に年間で約13%強の値上がりとなるなど、リーマンショック後の安値(2009年3月)から約3倍にまで買われていた。
 しかしながら、トランプ政権の誕生により大型減税の実施や大型の財政投資方針が進められた結果、株式市場はその後も力強く上昇を続け、2018年の米中貿易戦争の激化により一時低迷をしたものの、リーマンショック以降10年以上の上昇となっていた。
 今回の特徴を挙げるとすれば、新型コロナの蔓延による生産性、及び消費の大幅な低迷が予想されたことによる需要の消滅を警戒したショック的な暴落と言える。
 BRICSを代表とした2000年代の成長維持のため、リーマンショック後、主要国は長年に渡る利下げにより成長性を下支えする政策を執ってきたが、その低金利政策が行き詰ったとも考えられる。

今後について(2020年春からの市場動向)

今回の需要消失から、どの程度の景気回復を予測出来るのか?そしてその時間軸はどのような経過を辿るのか?がテーマになると思われる。
 新型コロナウイルスの影響が続き需要低迷が長きに渡るとの前提であれば、ブラックマンデー後に見られたような早期の回復は望めず、且つリーマンショックのような流動性の欠如による暴落とも違う、新たな市場予測が必要になる。

今年度のテーマは需要回復の遅れと超低金利環境の継続

今後の投資態度として考えられるのは、当面はファンドの解約に伴う売却やショートカバーなどが続き、その後市場が落ち着いてくると共に利回りの取れる金融商品が持続的に買われる(イールドハンティング)環境が続くと予想される。不安定な市場環境が続くことも予想されるため注意が必要。
 加えて、今回の暴落により株式市場は一旦リセットされたことになり、新たなテーマや成長企業を探す展開になるのではないだろうか。

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